南塚信吾、小谷汪之、木畑洋一(編著)『座談会 世界史の中の安倍政権』が、日本経済評論社より刊行されました。
安倍政権とその諸政策は、特異なものなのでしょうか。歴史家たちが、集団的自衛権、安保関連法制、選挙などの諸政策を、世界史的な視点から分析します。
目次
世界史の中の安倍政権〔第一回座談会〕
はじめに
Ⅰ 安倍政権誕生の世界史的背景
1 安倍政権は特異な存在か?
2 「不安」と「焦燥」の時代状況
3 安倍政権は登場すべくして登場した?
Ⅱ 安倍政権の歴史認識を世界史的展望で考える
1 第二次世界大戦・集団的自衛権・侵略
日本にとっての第二次世界大戦/集団的自衛権の歴史/「侵略」とは?
2 戦争責任と東京裁判
戦争責任について/東京裁判について/「戦後レジームからの脱却」とは?
3 歴史教育について
歴史教育への介入/「歴史認識」の時代性
Ⅲ 安倍政権の政策は世界史的にどう位置付けるべきか
1 「積極的平和主義」
2 軍事政策と原発政策
3 領土問題
Ⅳ 世界史の中の安倍政権――総括的討論
1 「戦後レジーム」を越えてどこへ?
2 ナチズムとの比較
3 近代国家体系から安倍政権を考える
4 政治的不寛容の行く末
5 世界史上の諸「理念」の横領
6 情報操作・世論操作の問題
第一回座談会を終えて
世界史の中の安倍政権〔第二回座談会〕
はじめに――第一回座談会後の展開
Ⅰ 「戦後的なもの」への反発
――世界史的視点から安倍政権を考えると
1 「戦後的なもの」とは?
2 「戦後的なもの」への反発――世界史的展望
戦後世界体制そのものに対する反発/「戦後的価値」に対する反発
3 安倍政権における「戦後的なもの」への反発の特質
Ⅱ 集団的自衛権について
1 集団的自衛権と国際連合
2 実行された集団的自衛権
Ⅲ 選挙と民主主義
1 選挙と議会制民主主義
2 操作される選挙
3 オルタナティヴはあるか?
4 選挙と主権
Ⅳ 情報化社会と安倍政権
1 情報化社会の中の人間
2 情報操作・世論操作
3 安倍政権の情報政策
第二回座談会を終えて
あとがき