イスラエルのガザ攻撃は膨大な犠牲者を出しながら依然として続いている。圧倒的な国際世論の批判を浴びながらも攻撃を続けるイスラエルは、いったいどのような政治・経済的要因から攻撃を続けているのだろうか。アメリカでさえ抑制しようとしているように見える。イスラエルを「内側から」見た議論はほとんど聞かれないが、この度、中東経済の研究を専門とする清水学さんに、イスラエルの攻撃の「内的論理」を解明してもらった。
また、早い時期に、イスラエルのガザ攻撃は自衛であるにしても「過剰」であると批判していた中国は、アラブ、イスラエルに対してどのような態度をとっているのかも、あまり聞かれない議論である。しかし、グローバルサウスやBRICSその他に影響力を持つ中国の態度は十分に考慮しておかねばならない点である。今回は、中国近現代史の専門家である久保亨さんに、現在の中国の対中東政策を論じてもらった。
ともに、「ガザ戦争」を深く考えるために欠かせない論点であると思われる。
(南塚信吾)
久保亨
中国と中東問題、史的概観