わが国におけるユーゴスラヴィア研究の礎を築いた田中一生さん(1935-2007)の著作集『追想のユーゴスラヴィア』が、このたびかりん舎より刊行されました。田中さんが執筆した論考のうち、前著『バルカンの心』(彩流社、2007年)に収められていないものが、31編収録されいています。田中さんは、かつての世界史研究所で顧問を務められており、その縁もあり世界史研究所が編集を担当しました。
内容は、歴史に関する諸論考を収めた「第1部 ドブロヴニクと中世バルカン」、イヴォ・アンドリッチをはじめとする文学に関わる「第2部 アンドリッチとその時代」、美術や映画に関する論考からなる「第3部 ユーゴスラヴィアの芸術世界」、その他のエッセイを収めた「第4部 ユーゴスラヴィアを想う」よりなり、巻末に、「追悼 田中一生」と題して、田中さんと近しい関係にあった方々の追悼文を収めています。
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