文献紹介:平和憲法をつくった男 鈴木義男

 福島県出身の法学者・弁護士・政治家である鈴木義男は、東北帝国大学教授を務めるも、軍事教練に反対して教壇を追われ弁護士に転身。河上肇ら治安維持法違反者の弁護などで活躍後、戦後は衆議院議員として帝国憲法改正案の審議に携わる。鈴木の提案から第九条に平和の文言が加わり、GHQ草案にはなかった第二五条の生存権が追加された。「ギダンさん」と呼ばれ親しまれた鈴木義男の、平和憲法成立への知られざる努力を含む多方面の活躍と、その波乱の生涯を描く初めての本格評伝。

略目次  はじめに/第一章 キリスト教的環境の中で/第二章 大正デモクラシーとの出会い/第三章 欧米留学とその「成果」/第四章 弁護士として/第五章 新憲法制定・司法制度整備/第六章 左右対立の社会党の中で/第七章 晩年―新たな目標へ/結びにかえて/あとがき  各章ごとにエピソード №1~7

       

判型: 四六判 並製 350頁

本体価格:1800円

著者紹介

仁昌寺 正一(にしょうじ・しょういち)

1950年、岩手県に生まれる。

1979年、東北学院大学大学院経済学研究科博士後期課程単位取得退学。同年より、東北学院大学経済学部助手。その後、講師、助教授、教授を経て、2020年より東北学院大学名誉教授。専門は東北経済論、地域経済史。

著作一覧 『社会科学概論』(共著、日本評論社、1981年)、『地域再構成の展望』(共著、中央法規出版、1991年)、『大正デモクラシーと東北学院―杉山元治郎と鈴木義男―』(「鈴木義男」の項を執筆、学校法人東北学院)など。

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