『「世界史」の誕生』が刊行されます

2023年6月30日に、南塚信吾(世界史研究所所長)著『「世界史」の誕生―ヨーロッパ中心史観の淵源』が、ミネルヴァ書房より刊行されます。「世界史」の形成とその幕末以降の日本への影響に関し、膨大な先行研究を踏まえての解明を試みた意欲作です。

目次

はじめに

第1章 キリスト教的「普遍史」の世界
 1 「普遍史」の支配と危機
  (1)『神の国』の世界史―「一体的存在としての人類」の歴史
  (2)普遍史の危機
 2 ボシュエの『普遍史』 
 3 上原専禄の問題提起

第2章 「科学的」世界史の模索
 1 ヴィーコ『新しい学』―デカルト批判
 2 ヴィーコの世界史像
 3 キリスト教的史観との関係

第3章 啓蒙主義の世界史
 1 新しい地平 
 2 イギリスの啓蒙主義的歴史
 3 啓蒙主義的世界史の試み―ヴォルテール
  (1)ヴォルテールの世界史
  (2)ヴォルテールの歴史の方法
  (3)ヴォルテールの世界史の構成
  (4)ヴォルテールの世界史の方法
  (5)ヴォルテールのアジア(=非ヨーロッパ)論
 4 「普遍史」批判の展開―クロード・F・ミロ
  (1)ミロの歴史の方法
  (2)ミロの古代史論
  (3)ミロの近代史論
  (4)ミロのアジア(=非ヨーロッパ)論
  (5)ミロの世界像とは
 5 『両インド史』の可能性―ギヨーム=トマ・レーナル
  (1)百科全書派の産物
  (2)『両インド史』の構成
  (3)世界史論としての特徴
 6 啓蒙主義の歴史論と世界史観

第4章 多元的世界史の試み
 1 カントの『普遍史の理念』 
 2 ヘルダーの多元的世界史
  (1)ヘルダーの位置づけ
  (2)『人類の歴史哲学考』―フォルクの多元性
  (3)人間自身の歴史
  (4)世界史の方法―多元的発展
 3 ヴィーコとヘルダー

第5章 「普遍史」からの脱却へ
 1 スコットランドとアイルランドからの世界史 
  (1)スコットランドからの世界史―A・F・タイトラー『一般史の諸要素』
  (2)アイルランドからの近代的世界史―T・カイトリー『歴史概論』
  (3)アイルランドからの「帝国的」世界史―W・C・テイラー『古代・近代史のマニュアル』
 2 フランス的世界史へ―ギゾーとミシュレ
 3 ドイツにおける脱「普遍史」の成果―ヘーゲルとランケへ 
  (1)脱聖書の世界史
  (2)「聖史」と世俗史の「折衷型」世界史
  (3)ヘーゲルの「歴史哲学」に見る世界史
  (4)ランケ⑴―実証主義の「世界史」へ
 4 アメリカにおける「普遍史」の名残
  (1)ヨーロッパの世界史の「輸入」
  (2)アメリカ「自前」の「世界史」
  (3)日本にもたらされた「世界史」

第6章 実証主義の歴史学とヨーロッパ中心の世界史
 1 コントの「実証主義」
 2 ドイツにおける実証主義の世界史―ランケ
  (1)脱聖書の苦悩―G・ヴェーバーの世界史
  (2)ランケ⑵――世界史への一歩『近代史の諸時代』
  (3)ヨーロッパ中心の実証主義的世界史の浸透
 3 イギリスにおける実証主義と世界史
  (1)最後の「折衷型」「世界史」―H・ホワイトの教科書
  (2)チェンバースの同時代史的世界史
  (3)世界文明史への道―バックル『イングランド文明史』
  (4)ダーウィン『種の起源』と「適者生存」
 4 マルクス・エンゲルスの世界史論 
  (1)中心からの世界史
  (2)周縁と「連動」する世界史
  (3)発展段階論と世界史

第7章 ナショナル・ヒストリーと世界史
 1 人種的世界史の登場―フリーマンとスウィントン
  (1)E・A・フリーマンの人種的世界史
  (2)W・スウィントンの人種的世界史
 2 ナショナル・ヒストリーの支配
  (1)イギリスにおける歴史の専門職業化
  (2)ドイツ―プロイセン国家史
 3 世界史とナショナル・ヒストリー―ランケ⑶  
  (1)『世界史』の方法
  (2)『世界史』の構成
  (3)『世界史』の特徴
 4 ナショナル・ヒストリーへの抵抗―ブルクハルトとアクトン
  (1)ブルクハルト『世界史的考察』
  (2)アクトンと『ケンブリッジ近代史』―ランケとの葛藤
 5 アメリカにおけるランケ的世界史―G・P・フィッシャー
  (1)フィッシャー『ユニヴァーサル・ヒストリー概論』の方法
  (2)『ユニヴァーサル・ヒストリー概論』の構成

参考文献
おわりに
人名索引

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